平成29年・35週~RSウイルス感染症、腸管出血性大腸菌感染症、手足口病~

今週の注目感染症  平成29年・35週(8月28日~9月3日)

~RSウイルス感染症~
RSウイルス感染症は、RS(respiratory syncytial)ウイルスによる感染症で、主に乳幼児にみられます。例年、秋から冬にかけて流行しますが、今年は例年より早く流行がはじまり、第31週から定点当たりの報告数が2人を超え続けて過去10年で最多となっています。発熱や鼻汁などの感冒様症状から重症の細気管支炎・肺炎まで、様々な呼吸器の症状を起こします。接触感染や飛沫感染でうつりますので、乳幼児が周囲にいる場合は、大人も十分な手洗いや咳エチケット(咳やくしゃみが出る場合はマスク着用)を心がけて予防しましょう。

~腸管出血性大腸菌感染症~
腸管出血性大腸菌感染症は、ベロ毒素を産生する腸管出血性大腸菌(O157など)の感染で起こる病気です。
主な症状は下痢と腹痛ですが、溶血性尿毒症症候群(HUS)や脳症などを起こして死に至ることもあります。汚染された食品や、感染者の便を介して感染します。
予防対策として、①食前・トイレの後などは石鹸と流水で十分な手洗いを行う、②調理器具の消毒・殺菌を確実に行う、③肉・肉製品の調理の際には中心部75℃以上で1分間以上加熱する、④生野菜はよく水洗いをする、などに注意しましょう。また、強い腹痛や下痢(特に血便)の症状がある場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。

~手足口病~
手足口病は、口の中や手、足などに現れる水疱(水ぶくれ)性の発疹が特徴の急性ウイルス感染症で、主に夏に乳幼児の間で流行します。
第28週(7月10日~16日)に神奈川県の定点当たり報告数は7.23人となり、警報レベル(5)を超えました。今週、35週(8月28日~9月3日)の同報告数は7.68人となり、前週(8.98人)よりやや減少していますが、流行が続いています。
飛沫感染、接触感染、糞口感染(便中に出たウイルスが口に入って感染)で広がりますので、適切な排泄物の処理、石けんを使った手洗いを心がけて感染を予防しましょう。
消毒には次亜塩素酸ナトリウム希釈液が有効です。治療は対症療法のみで、ほとんどは軽症で治りますが、まれに髄膜炎など重篤な合併症を起こす場合があります。
頭痛、嘔吐、高熱がみられる場合は、速やかに医師の診察を受けてください。

今週の定点把握対象疾患

・手足口病の定点当たりの報告数は、全県(7.68)で前週の全県(8.98)より減少しましたが、引き続き警報レベル(5)を超えています。特に、厚木保健福祉事務所管内(18.27)で高くなっています。
・咽頭結膜熱の定点当たりの報告数は、鎌倉保健福祉事務所三崎センター管内(1.50)でやや高くなっています。
・ヘルパンギーナの定点当たりの報告数は、川崎市(2.65)、平塚保健福祉事務所秦野センター管内(2.33)、藤沢市(2.11)、鎌倉保健福祉事務所管内(2.00)でやや高くなっています。
・流行性角結膜炎の定点当たりの報告数は、相模原市(4.50)でやや高くなっています。
・RSウイルス感染症の定点当たりの報告数は、全県(2.20)で例年より高くなっています。特に、厚木保健福祉事務所管内(7.91)、小田原保健福祉事務所管内(4.00)、平塚保健福祉事務所管内(3.29)で高くなっています。


【神奈川県感染症情報センターより参照】
(平成29年9月7日更新)
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