麻しん風しん(MR)

■病気の説明
1)麻しん(はしか)
 麻しんウイルスの空気感染、飛沫感染、接触感染によっておこります。感染力が強く、予防接種を受けないと多くの人がかかる病気です。約10~12日間の潜伏期間の後、症状が出始めますが、主な症状は、発熱、せき、鼻汁、めやに、発疹です。最初3~4日間は38℃前後の熱、せき、鼻汁、めやにが続き、一時熱が下がりかけたかと思うと、再び39~40℃の高熱と発疹がでます。高熱は3~4日で解熱し、次第に発疹も消失しますが、色素沈着が残ります。
主な合併症としては、気管支炎、肺炎、中耳炎、脳炎などがあります。患者100人中、中耳炎は約7~9人、肺炎は約1~6人に合併します。脳炎は約1,000人に1~2人の割合で発生がみられます。また、亜急性硬化性全脳炎(SSPE)という慢性に経過する重い脳炎は約10万人に1~2人の割合で発生します。このように予防接種を受けずに麻しん(はしか)にかかった人は1,000人に1人の割合で死亡します。

2) 風しん
風しんウィルスの飛沫感染によって起こります。潜伏期間は2~3週間です。軽いかぜ症状ではじまり、発疹、発熱、後頸部リンパ節腫脹などが主症状です。そのほか、目が赤くなる症状(眼球結膜の充血)もみられることもあります。発疹も熱も約3日間で治るので「三日ばしか」と呼ばれることがあります。合併症として、関節痛、血小板減少性紫斑病、脳炎などが報告されています。血小板減少性紫斑病は患者3,000人~5,000に1人、脳炎は患者4,000~6,000人に1人くらいです。大人になってからかかると重症になります。
妊婦が妊娠早期にかかると、先天性風しん症候群と呼ばれる病気により心臓病、白内障、聴力障害などの障がいを持った赤ちゃんが生まれる可能性が高くなります。

■使用するワクチンについて
MR(麻しん・風しん)混合ワクチン、麻しんワクチン、風しんワクチン(いずれも生ワクチン)
麻しんウイルス及び風しんウイルスを弱毒化してつくったワクチンです。1回の接種で95%以上の子どもは免疫を得ることができますが、免疫が充分に得られなかった場合の用心と、年数がたって免疫力が下がってくることを防ぐ目的で、2回の接種が行われるようになりました。
なお、ガンマグロブリン製剤の注射を受けたことがあるお子さんについての接種時期については、かかりつけ医と相談してください。
副反応の主なものは、MRワクチンでは発熱と発疹です。接種後の37.5℃以上38.5℃未満の発熱は第1期で約6.6%、第2期で約2.8%でみられています。38.5℃以上の発熱は、第1期で約11.6%、第2期で約3.8%でみらています。発疹は第1期で約4.7%、第2期で約1.1%みられています。他の副反応として、注射部位の発赤・腫脹(はれ)、硬結(しこり)などの局所反応、じんましん、リンパ節腫脹、関節痛、熱性けいれんなどがみられます。
また、これまでの麻しんワクチン、風しんワクチンの副反応のデータから、アナフィラキシー、血小板減少性紫斑病、脳炎、けいれんなどの副反応が、まれに生じる可能性もあります。

■接種方法
1)1期MR
【対象年齢】1歳~2歳未満(2歳の誕生日の前々日まで)
【標準的な接種方法】1回(1歳になったら、早めに受けましょう)

2)2期MR 
【対象年齢】小学校就学前の1年間(5歳~7歳未満の子で、幼稚園・保育園の年長にあたる4月1日~翌年小学校入学前の3月31日までの1年間)
【標準的な接種方法】1回

※麻しん・風しんのいずれか、またはその両方にかかったことがある場合には、次のとおり接種することもできます。
・麻しんにかかった場合→MRまたは風しん単独ワクチン
・風しんにかかった場合→MRまたは麻しん単独ワクチン
・両方かかった場合→明らかにかかったことがある場合には、対象外になります。

■MRワクチンを接種する際の注意事項
・輸血又はガンマグロブリン製剤の投与を受けたことのある子は、通常3か月以上の間隔をおいて接種します。また、ガンマグロブリン製剤の大量療法において200?/?以上投与を受けた子(川崎病、特発性血小板減少紫斑病(ITP)等の治療)は6か月以上の間隔をおいて接種します。なお、麻しん感染の危険性が低い場合は11か月以上の間隔をおいて接種します。
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